不二稿京のニャンコ先生のおうち

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殺すということの報い・・・

私は母一人子一人で寂しく育ったが、生き別れの父は、自分が捨て子同然の人だった為か、幼い私をたいそう可愛がってくれたらしい。
左官職人の父は、大抵の職人がそうだったように、週末には必ず散弾銃を手に、仲間と山へ遊びの猟に出かけていた。
ある時、父が山に入ろうと村を通りかかると、赤子を背負った村の女が居た。
すると眠っていたその赤子が突然、火がついたように泣き出した。
「ああ、今、父ちゃんが、獲物を撃ったとばい」と、村の女は言ったという。
「父ちゃんが、獲物を撃ち殺すたびに、この子が泣くけん、分かります。」
父は、そのまま、猟を止めて家に帰り、銃を処分したと聞いた。
「俺が殺生するとが、我が子にかえるかもしれん。怖ろしか。」
以来、山の猟も海の釣りも、遊びの殺生はすべて止めたという。
私の為に、一瞬も迷わず、唯一だったろう楽しみを捨ててくれた酒も飲まない父。
父親を知らずに育った私の、少ない大事な父の記憶の一つだ。
1/20猫

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